■ジンギスカンと写実の彼方に
札幌の道立近代美術館でいま野田弘志展が開催されている。 北海道近代美術館 伊達市のメセナ協会が主催して、そこに市民をバスで連れて行ってくれるという企画があった。
メセナ協会の会長は伊達医院の岩本医院長、副委員長は伊達神社の黒野宮司と太田生花店の太田社長である。このメンバーから誘われたら、私は断れない。
私は既に日本橋高島屋で同じ野田弘志展を見ている。だから、これで2回目である。

午前8時にカルチャーセンター前に集合して、大型観光バスに乗る。
バスに乗ってみたら、知った顔が大勢いた。10時に近代美術館に到着する。
既に現地入りしていた旧知の野田画伯の案内で、90点にも及ぶ作品を見て廻る。
作者により作品を解説してもらいながら見るという経験は初めてであるが、それがこんなに素晴らしいとは知らなかった。
野田画伯の作品は写実である。今回のテーマも『写実の彼方に』というものであった。
作品はほとんど写真かと見まごうばかりの精緻さであるが、野田画伯は言っていた。
『私の一番嫌な言葉は、写真みたいと言われることだ』、『物には圧倒的な存在感がある。そこには命があり、過ぎた時間があり、空間がある。
それを70歳になる今まで、悩み、苦しみ、もがきながら1枚の絵に表現したいと努力してきた。それを写真みたいなんて言われるとがっかりしてしまう』というようなことを一緒に絵を見ながら解説してくれる。
普段はご近所付き合いで気楽なオジサンだが、絵を前にした野田画伯は別人のようだ。

絵の鑑賞の後はサッポロビール園でジンギスカン料理を食べる。
野田弘志展で、文化で心を満たされたので、次はジンギスカン料理で腹を満たそうというなんとも憎い心配りの企画である。
総勢37名が500人は入れるかと思われるレストランで『飲み放題、食べ放題』である。
私は野田画伯、岩本会長、黒野副会長などと同じテーブルでジンギスカンを食べる。
北海道の人達はなにかあると皆でジンギスカンを食べる。私もこの文化に段々と馴れて来たが、なかなか良い文化である。
今回は大食漢のNさん、Sさんとは別の席で彼らに刺激されなかったので、あまり沢山は食べられなかったのが残念だった・・・と女房が言っていた。
(おまけの話)
ジンギスカンを食べた時に同じテーブルにTさんという人がいた。
話をしてみたら、坂上田村・旦理常盤家の系譜の13代目という由緒正しい家柄だそうで、そう書いてある名刺をもらった。その家柄がどのくらいのものなのかは、歴史音痴の私にはよく分らない。
それよりもっと驚いたことがある。Tさんは私に『東京のどちらから来たのですか?』と聞くので『小金井です』と言ったら、『えー、小金井ですか?私は2年前まで小金井に25年間住んでいました。同じ小金井市民が今度は心の伊達市民ですかー』と驚かれた。
Tさんはサラリーマンをしていたが、定年で故郷に戻ったそうだ。
世の中は狭いなーと思った。伊達に来るまではなにも縁が無かった町だが、来てみたら
次から次へと私に縁があったことが分ってくる。人の縁による世の中って不思議だ。

2月の山中湖
丸ビル方面の夜景
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