■クーリングオフした私のボランティア活動
隣町の武蔵境の日赤武蔵野病院に預かっていた検査資料を返却しに行った。 我が家から2駅なので、散歩がてら歩いて行った。
東京農工大学の前を通り掛かったら、老人介護施設が出来ていた。そこにあった掲示板に『ボランティア募集』の張り紙を見付けた。

私はボランティアに興味はあるのだが、今まではなんだか近付けなかった。
駅前での若者の募金運動などを見ると、その時間を働いて、そのお金を寄付すればいいのにーと思っていたくらいである。
私の友人の沖縄のF君は以前から病院で案内役のボランティアをやっていると聞いていた。その時は『偉いな~。私には出来ないなー』と思っていた。
ところが、私は以前に伊達市の安心ハウスでの宿泊経験で、老人との会話に自信が付いていた。
老人は寂しいので、誰とでも話をしたいのである。
私もいずれそうなる運命にあるので、出来る内にお役に立とうなんて気になった。
そこで、その介護施設の事務所に行って話し相手のボランティアの申し出をした。
なんでもやってみたい私だが、続けられるかどうか判らないので、『お試し期間というのでもいいですか?』と聞いてみた。『いいですよー』という返事だった。

そこで、事務所のメモ用紙に私の連絡先を書いて置いて来た。先方の青年は『担当者が連絡をします』と言っていた。
家に帰ってから女房にその話をすると、『自分の女房の話もロクに聞かないあなたが、見ず知らずの老人の話なんか聞けると思うのー』とバカにされた。
でも、私は本気だったのだ。ところが、それから何日経っても連絡が無い。
そうなると、もう熱は冷めてしまい、辞めることにした。
なぜ連絡が来ないのか分らないが、聞く気にもならない。
もしかして、あの時が面接試験で、それで落ちたのかもしれない。私が落ちたら誰が受かるのか?
『鉄は熱い内に打て』という諺があるが、その通りだと思った。だから、霊感商法がまかり通るのだろう。
私は自分の中では今回の話し相手のボランティア活動を『クーリングオフ』をしたと考えて、気を休めている。
(おまけの話)
私のオヤジは56歳で胃癌で亡くなった。
私の母は86歳で突然死をした。
夜中にトイレに起きて、ベッドに戻る時に心臓停止を起こした。そんなことで、幸いにも老人介護の経験が無い。
自分の時はどうなるか今からでも判らない。
出来るなら、適当な時期にポックリ逝きたい。今は体のあちこちの小さな部品はそれなりに具合が悪いが、大きな器官は問題ない。
私は若い時は病院に行ったことが無いのが自慢だったが、この年になると困りものとなる。健康も度が過ぎるとあまり褒められない時代となった。
年金財政が破たんする原因を作っているのだから・・・・。
最後には心臓が停止して終りになるのだから、出来たら心臓が弱いの望みであるが、生憎、心臓は悪くない。
仕方ないので仏像でも彫りながら、せめてボケないようにしよう。