■をのこ草子
明けましておめでとうございます。2014年の幕が開きました!素晴らしい1年になる事、祈っていますよ!むしゃなび及び占いスペース タリズマンを今年もよろしくお願い致します。 今年一発目も予言書の話なんですが、「をのこ草子」って聞いた事ありますかね?江戸時代に未来の日本を予言した奇書として、近年メディア等でも取り上げられているから聞いた事あるかも?ですね。
この書物が書かれたのは、8代将軍・徳川吉宗の時代(18世紀前半)といわれているのだけど、定かではなく、誰が書いたものなのかも解っていない…。何しろ、原本の所在は不明で、それを見た者すらいないのだから…。
1930年、宗教団体・神道天行居の創始者である友清歓真が自著に紹介したことから、「をのこ草子」は一般的に知られるようになったらしい…。その内容は、「空を飛ぶ人」や「地下を移動する人」「髪が短く肌を露出した女性」等、この現代の様子がハッキリと描かれていて、驚きを隠せない訳で…。

書かれたときから250年後といっているから、おおむね1970年~80年代頃の日本と考えると、西洋文明の隆盛のなか、飛行機やロケットで人が飛んだり、地下鉄で移動したりする人間の出現を予言。風雨や電気のエネルギーを使う人も現れるとしていて、これらは全て的中している。死んだ人を生き返らせる技術は、クローン技術等の遺伝子工学を思わせる。
「この頃は、人の心も悪くなり、世相も荒れてしまっている。妻は夫に従わず、男は髪が長くて色も青白く、痩せていて、戦いの場に出る事も難しいようだ…。女は髪が短く色赤黒く、たもとのない服を着て、性的に乱れ、父母や夫や自分の子供を顧みない者が多い。みんな欧米の真似ばかりして、忠義や孝行、節度、さらには仁や義も軽んじられている」このくだりについては、多くの説明は必要ないですよね?まだ儒教文化が色濃く残っていた江戸時代から見たら、現代の日本は、さぞや乱れきった世の中に見えるんでしょうね…。 さて、この「をのこ草子」は、風俗の乱ればかりを予言している訳ではなく、恐ろしい事に、日本に起こる国家的災難とその次の世界まで言及している。「そして日本が衰えていった末に、地、水、火、風の甚大な災害が起きて、人口の半分が減り、外国の軍隊すら攻めて来る」地震や台風等の大きな天災に見舞われた後、国家存亡の危機に立たされる事が予言されている。ひょっとしたら、東日本大震災や原発事故が起こった現在の事を予言しているのかも知れませんね…?
ただ、ここで希望もあるのだけど…。
「このとき、神のようなリーダー(原文では「大君」)が現れて、人々は悔い改めこれに従う事で、世の中は再び正しさを取り戻す。それまでの間、人々は狂わんばかりに苦しむ状況が100年続くだろう…」 苦難の後に救世主が登場…って、どんな予言でもそうだけど、キリスト教等のメシア思想そのものですが、日本の未来はこのように展開すると「をのこ草子」は説いている…。
これまで同書は、あまりの現代世相との一致に、後世に捏造された偽書なのではないか?と言われて来た…。とはいえ、人の倫理観の喪失や自然災害の深刻化等、状況は「をのこ草子」の内容にどんどん近づいているように感じる…。いつの時代に書かれたものであれ、「をのこ草子」が現代の日本を的確に予見し、警鐘を鳴らしているのは間違いないのではないでしょうか…?
2014年が、そんな年にならない事を願って…。
