■「楽園」という名の虚構と現実
いきなりシリアスなタイトルで幕を開ける 「Let’s UKULELE」 は、あまりないかも知れません・・・。 なお、しばらくぶりなので、また、たっぷり思いっきり書かせていただきますので、どうぞお時間のあるときに、ごゆっくりお読みください。
しばらく・・・と言っても、ほんの1週間ですが、このブログから離れていました。
話題がなかったわけではなく、先週5日(金)に本業で 「とある業務対応のクライマックス」 があったため結構忙しかったのと、家では、ほかに時間を使いたいことがあったので、このブログはサナに明け渡していました。
(決してスマホの操作練習をしていたわけではありません!念のため)
そうしたら、そのほうが皆様に好評らしく、毎日大勢の方々にご覧いただいているようなので、本日からこのブログは 「LET’s CAT’s」 にします。
などとまた冗談言っている場合ではなく、まだまだ 「伊達ウクレレ化計画」 は緒についたばかりなので真面目にゆっくりウクレレ普及に取り組みます・・・。
さて、先週初めにお話ししたとおり 「ハワイ文化」 の勉強をしようと思い、まずは参考書をネットで探しました。
ところが・・・なぜかハワイの観光ガイドは、ものすごい 「量」 があるのに、文化や社会の書籍の「数」 は本当に少ない・・・少なすぎる・・・。
まず、この段階で 「変だな?・・・なぜだろう?・・・」 と感じました。
そこで、目についた3冊ほどを購入し、早速、先週読んでみたわけです。
一応の 「にわか知識」 は持ち合わせていたので 「全く知らない内容」 ではありませんでしたが、それぞれの著者がテーマを掘り下げて、かつ概要をまとめてくれているので、改めて勉強になりました。
・ネイティブ・ハワイアンの生い立ちとハワイ王朝の成立
・白人の来訪と流入する西洋文化
・クーデターによって 「国」 を奪われたネイティブ・ハワイアン
・白人支配と移民の激増による社会構造の変化
・変遷する産業構造と民族構成の影響
・白人による観光産業の形成
・作られた 「楽園」の虚構と本質
・少数派であるネイティブ・ハワイアンの復権と文化の再興
3冊の内容のあらましは、ざっとこんなところです。
なかでも 「ハワイは世界有数の複合民族社会を形成している」、 「ネイティブ・ハワイアンの自治権要求運動が起き始めた」 という内容は新たな発見でした。
こんな大きなタイトルの書籍たちでしたから 「ウクレレ」 についての記述は、僅か数行程度で、私でも知っているようなレベルでしかないのは仕方ありません。
ハワイを 「楽園イメージ」 のみで観てしまうと、その 「楽園」 はまさしく 「そのように作ったイメージ」 つまり 「虚構そのもの」 であり、本当のハワイの歴史、文化、社会などの現実とは全く別な 「商品」 に過ぎないと気づかされました。
そこで 「なるほど現実のハワイを紹介しすぎると都合悪い人たちが大勢いるわけだ・・・だから書籍も少ないのかな?・・・」 と解釈しました。
たった3冊の本を読んだだけですから、本質を理解できたなどと思っていません。
ついては、もう少し、ほかの視点からの文献も探すことにしました。
なぜなら、本の中で 「租界」 とまで表現されたワイキキの状況を否定するつもりはありませんし、いまのハワイそのものが 「虚構」 だなんて短絡的な結論を持つつもりもありませんが、ハワイに存在する 「事実」 をもっと知りたくなったのと、ハワイの過去・現在・未来における 「ウクレレ」 という小さな楽器の 「位置」 を自分なりに確かめてみたくなったのです。
私はハワイが大好きです。
空・海・山の美しさ、そしてそれらの光・波・風は、いつでも人の心も身体も癒してくれます。
さらにハワイの人々は本当に優しい人がたくさんいます。
だからこそ、もっと知りたい、私がもっとハワイの全てを好きになれるように。
チョット手ごわいテーマかも知れませんが・・・。
以下、今回読んだ本です。
矢口祐人著 中公新書
日本移民の歴史と簡単なハワイの歴史が紹介され、取っつきやすい本でした

山中速人著 岩波新書
ハワイの歴史と社会構成を知るには打ってつけの入門書かもしれません

矢口祐人著 イカロス出版
フラの本質と現在についてわかり易く解説してくれる本です。 「フラ」 の認識が根底から変わります。

(相変わらずの長編ブログですみません)