■山の上で星空を眺める
伊達の町を少し外れると全く街路灯が無い。
夜の道は真っ暗闇で、反射鏡の光だけがライトに浮かぶ。
道道からコテージへの道は細くライトの明りにキツネや猫が逃げ惑う。
途中の農家に飼われているヤギが暗闇の中で草を食べている。

天気の良い日に夜遊びから帰ると星空が綺麗だ。
特に隣のコテージに宿泊客が居ない時は、辺りが真っ暗なので、空一面に広がる星はまるでプラネタリュームで見ている星のようだ。天の川までハッキリと見える。
そんな時には芝生の上に寝転がって、星空を見上げる。
子供の頃に戻ったような気分になる。
星座に付いては詳しくは分らないが、『空ってこんなに広いんだー』と思う。
今の季節はベルセウス座流星群が地球に多くの流れ星をプレゼントしてくれている。
流れ星を見たくてズーと空を見上げていたら、女房が『星が動いている!』と叫ぶ。
見ると、確かに光が南の空から北の方向へゆっくりと動いて行く。私は『あれは人工衛星ではないか?』と言ったが、定かではない。
でも、そのスピードは消えるまで2分くらいは見えたので、流れ星ではないだろう。
西の方向には星雲が見える。朧げな灰色の川のように見える。
カメラを持ち出し、星を撮ることにした。
絞りを絞った方が良いのか、開いた方が良いのか分らないので、取りあえず絞る。
シャッタースピードはバルブにして2~3分で撮影してみた。ASAは1600にセットした。
その結果がゴミのように写っている白い線が星である。これは2~3分の間に星が動いたことを示している。
左右の色の濃い部分は樹木である。2枚目は隣のコテージで、屋根の輪郭がわずかに見える。星は写らなかった。
肌に心地よい夜風を受けて、いつまでも飽きることなく空を見上げていたら、首が痛くなってしまったので部屋に入った。こんなに素晴らしい自然に囲まれた伊達市が好きだ。

(おまけの話)
7月のある日に、とても星空が綺麗だった。
そんな星空を独り占めしては悪いと思い、町に住んでいるOさんに携帯からメールをした。
『夜空の星が綺麗だから、外に出て空を見上げて下さい』。しばらくしてOさんから返信が来た。
『町では星は見えない。寒いので風邪を引くからすぐに引っ込んだ。亭主は最初から外にも出なかった』と書いてあった。町は色々な灯が多くて、空が暗くならないようだ。伊達も東京も同じになってしまったようだ。
たまにはコテージに来て、『一緒に空を見上げませんか?』Oさんのご主人!。