■レッスンは予想外の展開
Xさん(本人の名誉の為に仮名とする)はゴルフが上手だ。 この町でも上位に入るゴルファーでゴルフ歴も長い。そんなXさんは寿司屋の女将のJちゃんを可愛がっていて、ゴルフを上達させたいと思っている。
ある日のこと、私の携帯にメールが入った。
『橋本さんを入れないで、Jちゃんと橋本さんの奥さんにアプローチを教えたい』とあった。
そこである日のことレッスンをすることになった。当初は3人だけでプレイすることになっていたが、私は暇人なので、カートの運転手とカメラマンで付き添うことにした。
これが結果的には大いに役に立つことになるのであった。
Xさんは今までも多くの女性ゴルファーに教えた経験があり、そのお陰でみんなゴルフが上手になっている。今回も同じように指導して、上手にさせたいという親心が感じ取れる。
1番ホールでドライバーショットを放ったXさんはナイスショットである。Xさんは自分はナイスショットをして、カートを運転し、2人を指導するという計画を立てていた。

その計画通りに進むかに見えたが、2番ホールからどうも調子がおかしい。ドライバーショットは曲がり、Xさんのボールはカート道路からどんどん離れていく。
そこで、私は撮影をしながらカートを運転する。Xさんは焦る。焦るとまたボールが変な方向へ飛んで行く。とても2人に教える場面が無い。
でも、気のいいXさんは愛想よく、しかしきまり悪そうに、楽しくラウンドした。
それだけで生徒達は満足で、上手になったような気がした。後で撮影した写真を見たら、Xさんはいつも俯き加減に歩いていた。
でも、いつも紳士でマナーの良いXさんを私は大好きだ。

(その後の話)
Xさんはゴルフの後にコテージに寄ってくれるが、それがまた私の楽しみでもある。
最近はゴルフが復調したらしく、スコアの報告が多い。9月1日には完全復活で『35・39』が出たと言う。私のことのように嬉しい。
もう一度、ゴルフレッスンをやり直したほうが良いと思うが・・・・。
(おまけの話)
私はゴルフ歴が長い。40年以上もやっている。
ところが、年齢と共に下手になって来る。
なんでも長くやっていると上手になるというのは、ゴルフの場合は当てはまらない。
体力の低下と共にドライバーショットの距離が落ちる。
長く通っているゴルフ場ではそれが明らかになる。
『昔はあの辺まで飛んだのにな~』と死んだ子の年を数えるようになる。
だから私は最近は長く通ったゴルフ場へは行かなくなった。また目が悪くなってくるのでラインが分らずにパターが入らない。
更に我慢が出来なくなるので、大叩きもするようになる。こうやって段々と下手になり、遂にはゲートボールへ移籍するのかなー?
今はワンラウンドで90を切れば満足になってしまった。ところが奇跡が起きた。11日に39、13日に37というスコアが出たのだ。また少しやる気が出てきた。