■ラーちゃんと再会する
伊達に3ヶ月と17日も居ると、久しぶりに戻った東京が眩しく感じる。伊達市には映画館が無いので、映画好きの我々は東京に戻ると狂ったように映画を見に行く。 12日には『エディット・ピアフ』を見た。これは良かった。
18日には『パーフェクト・ストレンジャー』を見た。これも面白い。21日には午前中に『インべーション』を見て、午後から『グッド・シェパード』を見た。午後の部は別々に、私はグッド・シェパードで、女房はヘアースプレーを見た。
私の見たグッド・シェパードだが、どこかで見た覚えがある。4ヶ月も伊達に居たので見た筈がないと思った。でも、ストーリーも知っている。終りに近づいて思い出した。
6月に北欧に行った時の飛行機の中で見たのだ。お互いの映画を見た後に女房と再会してその話をしたら馬鹿にされた。年は取りたくないものだなー。
日曜日には娘に預けている愛猫のラーちゃんを引き取る為に都心に出た。そこは東京の中心で、いま流行りの場所なので、田舎者と思われないように、車も久し振りにワックスをかけた。車が多いので、運転も気を付けないと危ない。
信号もやたらと多い。どこもここも渋滞だらけで、渋滞の無い伊達が恋しい。

都会に慣れていないと人の多さで驚く。『今日は何かあるのか?』と思うが、特に何もない。これが普通なのだから。電車も次々とすぐに来る。10月12日でもJR中央線には冷房が入っていた。人の発する熱で冷房が必要なのだ。
19日は出版記念講演会のパネラーの打ち合わせの為に帝国ホテルに出向いた。帝国ホテルで昼食を御馳走になったが、なんと一番安いランチが3500円もする。打ち合わせの後に4ヶ月振りに仏像彫刻教室に行った。知らぬ間に生徒が増えていて、予備の机を出すくらいになっていた。
しばらく東京を留守にすると色々と変化がある。でも、もうその変化に付いて行けなくなってしまっている。『潮時』とはこういう時のことを言うのだろう。

(おまけの話)
久し振りに娘の家で会ったラーちゃんは知らぬ振りをしている。『ラーちゃん』と呼んでも知らぬ振りである。
しばらくしたら思い出したのか、私の傍にやって来た。でも、無理やり抱くと嫌がって逃げる。餌をやっている人間には敵わない。
運動不足のせいか、以前より太ったみたいだ。腹の弛みが大きくなった。ケージに入れて家に連れ帰った。家に向かっているのが分かるのか、ケージの中で静かにしている。行きはずーと鳴いていたのに、家に帰るのが分かるようだ。
家に連れて帰り、居間でケージから出すと、家中を探険して廻っている。
何を探しているのか?やっと落ち着いたが、寝る時は私の所に来ないで、女房のいる寝室で寝たようだ。ウズベキスタンから来たラーちゃんは、いまだに安住の地が定まらない。