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[2008.04.14]
■我々は皆、程度の異なる痴呆である。
2回目のボランティアの為に老人介護施設に行った。 
今回は2階の認知症の老人が生活しているフロアが担当となった。 
認知症という言葉はどこかおかしい。 
 
ボケか痴呆でいいと思う。認知出来ないのであるから、不認知症とか認知障害症なら分り易い。 
私は最近であるが、老人介護施設に行く前に痴呆の勉強をしておいた。 
 
『痴呆老人は何を見ているか』というタイトルの本で、これを読んでかなり認知症に付いて理解が出来た。 
その本の副題が『我々は皆、程度の異なる痴呆である』とあるが、私も最近はそう感じる。詳しくは本を読んで下さい。 
 



今回は認知症の人が相手なので、会話が成立しないといけないと思い、私の彫った大黒天を持参した。 
部屋に入ると30人位の老人がボーとして所在無げに椅子に座っている。 
 
その中で4人のお婆さんが作業をしていて、そこに座って話し相手をするように指示される。作業といっても仕事ではなく、暇つぶしか、ボケの進行を止める為のもののようだ。 
大きめの布を折り畳んでいる。でも、それがうまく出来ない人ばかりだ。 
 
 
隣りのお婆さんが私の持参した大黒天を見て、『あー、大黒さまだ』と言った。 
他のお婆さんも興味深々である。 
『これを作るのにどのくらい掛かるの?』と聞かれた。 
 
『1ヶ月くらいです』と言うと、『幾らなら譲ってくれる?』と聞くので、『これは大事な物なので、売れない』と答えた。 
次に話は急に飛んで、『今日はこの仕事が忙しくて、お昼ご飯も食べていないので、お腹が空いた』と4人が言う。 
 
『お昼御飯はまだ食べていないのー?』と聞いたら、『そう。忙しかったから』と答える。そして急に、『これを作るのにどのくらい掛かるの?』と聞く。 
『1ヶ月くらいです』と答えると、『幾らなら譲ってくれる?』と聞く。『これは大事な物なので売れない』と答える。 
 
そしてまた、『今日は忙しかったから、お昼御飯も食べていないので、お腹が空いた』と続く。 
これを延々と5回ほど続けたところで、私は疲れてしまい、今日は終りにした。 
 
ボケている人との会話は、その都度は正常であり、普通の人と違わない。 
ただ、2分くらい前のことを覚えていないだけだ。 
私だって半年前のことを覚えていないのだから、大した違いはない。本の副題の『程度の異なる痴呆である』というのは的を得ている。 
 
建物を出た時の空気は美味しかった。これを例えると、『刑期を終えてシャバに出て来た時の気分』だ。まだ刑務所には入ったことはないが・・・。 
 
(おまけの話) 
我々は癌を選ぶか、認知症を選ぶしか道は無い。自分では決められない。 
4月7日に杏林大学病院に診察に行った。 
 
前回の診察で処方された薬を飲んだ結果、肝臓に悪影響がないかどうかを診察するのである。 
流れ作業式で8人もの係員が採血をする。 
1時間ほど待たされて診察室に呼ばれた。 
血液検査の結果は「問題なし」ということで、この薬を続けることになった。そして、帰りがけに注射を1本打たれた。 
なんの注射かは分らない。 
 
手術は北海道に行く前にとの私の希望は叶えられず、10月に東京に戻ってからということとなった。 
それまでは虻田町の石田内科で診察と薬をもらうことになる。病院の会計で2万7420円も請求された。少し驚く。前回は410円だった。 
 
処方箋を持って道路を越えた向いの院外薬局に行く。 
そこで請求されたのが2万3510円であった。 
更に驚き、そしてウロタエた。そんなに現金を持っていないからだ。結局、薬はもらえず、また出直しとなってしまった。 
今までにあまり病院にお世話になったことが無いので、金額が高いのに驚くばかりだ。健康とは安上がりなことなんだと、今になって分った。 
 
北海道でお世話になっている石田医師にこのことを報告したら、薬も注射も抗がん剤であるとのことだった。 
今は薬の為に頭が禿げるのではないかと、それが癌よりも心配だ。いまのところ、その気配はない。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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