■鬼の居ぬ間に「やることもなし」
『鬼の居ぬ間に』とか、『鬼に金棒』なんて言葉は死語になったようだ。少なくとも東京では鬼を見ることはない。 ところが伊達の人達は良く見ているようだ。
それは、高速道路で札幌へ向かう時に、登別インターで降りると真っ正面に15メートルはあろうかという赤鬼が金棒を持って立っている。
登別温泉には地獄谷というのがあるので、『地獄なら鬼』という連想だろう。
世の亭主達にとって鬼はやはり女房だろうと思う。
その私の女房が2泊3日の予定で友人達と旅行出掛けて行った。その3日間が私の『鬼の居ぬ間に』である。
さて、鬼の居ぬ間になにをしようかと考えたが、特に何も無いのが寂しい。
若い頃と違って、もう元気も無いし、やりたいことも無くなった。
朝は6時前に起きて、パソコンから小金井通信を送信する。そして、その後、自分で朝食の支度をする。

(左奥の瓶は左側が壮瞥町の岩倉果樹園の洋ナシのジャム、右側が壮瞥神社の松永宮司が送ってくれた天然蜂蜜です)
食後は新聞を読みながらテレビを見る。それが終るとゴミを分別して外に出して、前日の汚れ物を洗濯機に放り込んでスイッチを入れる。
それが終ると部屋に入り、音楽を聴きながら本を読むか、仏像彫刻をする。
用事がある時は、それから出掛ける。いつもと同じである。
夕食は女房が用意して行った煮たタケノコで『タケノコご飯』を作る。女房の指示通りに、米をといてからザルに上げて暫く置く。
そして時間になったら電気炊飯器に入れて、用意してある出汁とタケノコを入れて、スイッチを入れる。
オカズは女房が用意していったポトフである。

糠みその茄子と蕪と茗荷を樽から出す。その後に翌日分として茄子とキュウリを漬ける。
女房が留守をすると、私は殆ど専業主婦となる。
食後はすぐに食器を洗い、テレビを見て、10時過ぎに風呂に入って寝る。
いつもは私のところに来ないラーちゃんは、この時は私の布団の上で寝ている。こうやって、鬼が居ても、居なくても同じように毎日が過ぎて行く。
こんな時にこそ、伊達から友人が上京すればいいのになー。
(おまけの話)
料理に関する話である。
最近は自宅で『揚げ物』とか『焼き物』をしない人が増えていると聞く。
その理由は『台所が汚れるし、臭くなるし、面倒だから』というものだそうだ。
我が家では平気で揚げ物もやるし、焼き物もやる。
女房が料理研究家という理由もあるが、変なつまらない理由で食べたい物が食べられないというのは男にとっては大変に不幸なことである。
そこで私から『ミニ情報』です。
台所に残った匂いは市販の消臭剤でもなかなか消えない。ところが、私は仏像彫刻をやっていて、思い掛けない発見をした。
以前に間違えてくっつけてしまった台座を外す為に、それを電子レンジに入れてチンをしたらすぐに外れた。
その時の副産物として、台所に木曽ヒノキの香りが充満した。それ以来、我が家では揚げ物、焼き物を後には木曽ヒノキを電子レンジに入れてチンをしている。
すると嫌な臭いは消えて、台所は木曽ヒノキの香りが充満する。
その木曽ヒノキは東急ハンズの木工品の売り場で、節目が付いた半端材を売っているのでそれを買うと良い。
私はその半端材を仏像彫刻の練習に使っている。
赤い節が大きいのが消臭には良いが、彫るには堅くて難しい。