■それは高田馬場駅のガード下にある
デジカメクラブの会長のM君の会社は元は目白にあった。 今でも用事があって、たまにそのビルに行くようだ。
そんなある時に私は目白の隣の駅の高田馬場駅のガード下に壁画があるということを新聞で知った。
そこで私はM君にその壁面に書かれた手塚治虫の漫画を写真に撮るように話したら、あまりいい返事が無かった。
それならばと、自分でその壁画の写真を撮りに行った。
山手線の高田馬場駅の一番前で電車を降りて改札口を出る。すると、すぐにその絵は目に入る。
色鮮やかな壁画はその辺りを明るくしている。

以前からここには手塚治虫の壁画があったが、3月にリニューアルされたそうだ。壁画の前を歩いている人達は慣れているのか目もくれない。
私がカメラを構えると、それを見て、その壁画に気が付く人がいる。
現代人はあんなに大きな絵が目に入らないほどに忙しいのかと気の毒に思う。
高田馬場と手塚治虫は関係がある。
事務所も長くここにあったし、手塚プロも今でもここに事務所を構えている。
あの有名な鉄腕アトムはストーリーの中で高田馬場生まれだと初めて知った。
私の世代は鉄腕アトムとディズニー映画で育った。
どちらも私達に夢を与えてくれた。腹は減っていたが、夢はあった。
今の時代は腹は一杯になったが、夢が無くなったように思う。
メタボリック・シンドロームを気にするほどに腹がパンパンになり、その分、反動で夢がしぼんでしまったのは悲しい。

(おまけの話)
手塚治虫の代表的な作品の1つに1965年に発表された『ジャングル大帝』というのがある。
ライオンの子供が森の支配者になって行く様を描いた傑作である。
ところが、こともあろうに、あのディズニーが『ライオンキング』という名前で、そのストーリーをそのまま盗んだ・・・・のではないかと思うアニメを発表した。
国内でも『ディズニーを訴えろ』という意見が多くあった。
私はディズニー映画で育った世代だけに、『あのディズニーが?』と、驚きと怒りを隠せない。
その時、手塚プロは『手塚治虫自身がディズニーのファンで、もし故人が生きていれば、手塚治虫がディズニーに影響を与えたというなら光栄だと語るだろう』と、心の広いところを見せたのだった。
どこが違うのかを判別するのが難しいくらいだ。それを書いたブログを見付けた。
アメリカという国は他国に対しては厳しいことを言うが、自国には甘い。
ディズニーランドで世界中に夢を売って儲けている会社が、盗作もどきとは情けない。劇団四季はそのライオンキングをミュージカルにして稼いでいる。
せめて日本では、劇団四季は『ジャングル大帝』をミュージカルにするくらいの心意気を持って欲しかったな~。