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[2011.06.10]
■♪プチ・カスタマイズその1 ♪
楽器は何でもそうかもしれませんが、弾いていると 「ここの部分をもっと、こうしたい」 とか 「ここは、こうだったらいいのにな~」 と思うことがあります。 
 
完全オーダーメイドのウクレレを手に入れるには膨大な時間と莫大な費用が必要になります。 
 
したがって 「お気に入りのウクレレ」 や 「メインのウクレレ」 が、少しでも自分の好みや希望に近づくようにカスタマイズするしかありません。 
 
私はウクレレビルダーではありませんので、カスタマイズも、せいぜい 「プチ」 が精一杯です。 
(20歳若かったらビルダーの道を選んだかもしれませんけど……) 
 
実際に私がやっている 「プチ・カスタマイズ」 をいくつか紹介します。 
 
今回は 「サドル作製編」 。 
 
サドルはウクレレのボディの上で、ストリングが乗っている部分のパーツ名です。 
 
このサドルの良し悪しで、ストリングの振動が充分にボディに伝わるかどうかが決まる重要なパーツのひとつです。 
 
昨年、楽器店にチョイと永く在庫され、乾燥等でボディトップが凹んだウクレレが、縁あって我が家に引き取られてきました。 
(放っておいたら、そのお店で廃棄処分にされ楽器としての命が絶たれるところでした……) 
 
そのままでは、ストリングがフレットに触れてビビり音が発生し演奏に適しませんでした。 
 
オーバーホールして修理してもらうことも選択肢でしたが、そうなると 「ウクレレの値段」の何倍もの修理費がかかり 「新品を買った方が安価」 になってしまいます。 
 
そのため 「サドルを高く作り直す」 のがもっとも手っ取り早く、かつ費用負担が低いだろうと考え、サドルを自作することにしました。 
もとのサドルはプラ製のような感じでしたので、ちょっと良い素材のものを使うことにしました。 
 
 
まず、上のようなブランクサドルを購入しました。 
ブランクサドルとは切り出しただけの、四角い板状のパーツです。 
選んだのは牛骨製で振動の伝達性能は結構良いと言われます。 
価格は確か500円弱だったかな? 
 
どれくらいの高さにすれば良いかは、まずフレットとストリングの間隔をどれだけにしたいかを決め、三角関数を操って必要なサドルの高さを算出し、大体の寸法を決めます。 
これを、サンドペーパーや精密ヤスリを使って、目指すサイズまで削りまくり、成形していきます。 
 
おおまかに削り終えたら、今度は 「ノギス」 で、長さ、高さ、厚さを0.01mm単位まで計測し、装着しては試奏し、また外して削り直し、また装着しては試奏し…の繰り返しの微妙な作業をします。 
 
仕上げはネイルファイルで表面を滑らかにして完成。 
高級ウクレレみたいに2弦の部分にスラントを入れたくらいにして(笑)。 
 
ボディエンド側からみたサドル 
 
 
ヘッド側からみたサドル 
 
 
こうしたことで、このウクレレは甦り、すてきな音色をきかせてくれるようになりました。 
めでたしめでたし。 
 
これに味をしめて何台かのウクレレのサドルを交換して性能アップさせました。 
 
プチ・カスタマイズその1でした。 



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